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季節の室礼 床の間飾り
五月(皐月・早苗月・多草月)
端午祝ノ儀 その七
大正時代の小振りですが、五月人形飾りセットです。これは手を加えてなく、状態の良い品揃い品です。
武者人形は小振り品ですが、秀作です。兜前立は大きな高角(たかかず)型、面具は朱面の
下散垂(しもさんだれ)、胴は仏ノ二枚胴具足、佩楯(はいだて)等、赤色が基本の甲冑です。
これは勇猛果敢で名を馳せた、武田氏・真田氏・井伊家と続く赤備え(すべて武具が赤色で統一
されていた)が基本になっています。前飾りは菖蒲花口の酒土器が菊置三宝に飾られています。
赤毛氈敷、背に松に大鷹が描かれた金屏風を置いています。左右に季の花、つつじ垣・矢立の陣立
左に弓飾り右には毛槍、手前に蒔絵台に刀紋入りの大薙刀(なぎなた)、控えに軍扇・銀采配と
続きます。当時は三宝に縁起物の和紙で作られた柏餅も飾られています。
コンパクトで少しレトロさがありますが、これはこれで味≠フある五月人形飾りになりました。
壱〜七まで飾り付けを試みましたが皆様にはどのように映ったでしょうか。
25.5.18 東京数寄屋倶楽部 村山元伸