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季節の室礼 床の間飾り




三月(弥生・花月・桃月)

上巳(じょうし)祝ノ儀 その弐



雛祭りは幼い子供達の健康はもちろん、将来幸多いみらいが得られるよう子供の頃より遊びを通じていろいろな


芸事等が上達するよう願いの遊び≠ナす。雛遊び≠ヘ神遊び≠フ意味を持っているとさえ言われています。










ここでは貝合せ≠フ遊びを通じて床飾りをしました。赤い毛氈(もうせん)を敷き、背に金屏風を置き左右に


朱色塗りの雪洞(ぼんぼり)一対、右に贔桶(かいおけ)♂サ粧紐(ひも)に時の花、桃の花枝を忍ばせています。


源氏物語の几帳一対同じく敷物を敷き床に会を散らしました。立雛飾りや段飾りと違った華やかさがあります。



















甲桶は本来一対あり両方で三百六十個の貝が納められています。





貝合せ(かいあわせ)


本来は珍しい貝に歌を書いた遊びから時代を経て二枚(一個)の貝殻合わせから、二枚一対に絵と歌が


書き描かれている物の数取り(カルタ取り)に発展したと言われています。この遊び道具は江戸時代


嫁入り道具の一つとも言われ又貝合わせは、貝は違う貝とは貝口が合わないことから貞節と夫婦和合の


意味もあると言われています。











宝尽くし巾着に祝薬玉(くすだま)吊るし飾り









淡い桃色の縞柄に蛤溜塗り(海松蒔絵)香合合わせ





















雪洞夜会


雪洞(ぼんぼり)に火を灯すと赤い毛氈が緋色(ひいろ)に映えて道具や茶室全体が艶がありなんともいえぬ


景色が写し出されます。宵節句(よいせっく)を夜咄茶会に掛け合せるのも一考です。源氏物語の世界に


一歩踏み入れ覗く心持ちです。男が飾る雛祭りです。












25.3.4 東京数寄屋倶楽部 村山元伸