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季節の室礼 床の間飾り




三月(弥生・花月・桃月)

上巳(じょうし)祝ノ儀 その壱









五節句の内、三月三日(旧暦四月三日頃)は桃の節句、雛祭りです。もともとは季節の節目から禊(みそぎ)をし、


神酒を飲み厄災を祓う行事から起こり、水・禊から曲水(ごくすい)の宴、神酒から甘酒へと変化していきます。


人形(ひとがた)に自分のけがれを託し、水辺に人形(ひとがた)を流す事が雛流しにつながり、人形から雛人形に


着飾ることで、雛遊びに変化していったと言われます。
















この行事が宮廷・貴族の間に流行し、武家・庶民に風習が更に拡がり、今日見る雛祭りは江戸元禄以降近代に


かけて発達したと言われています。時代は変化しても女の子の日であり、気立てよく育ち、教養(和歌・香・茶・書)


を積んだ女の人になってほしいと言う願いの祭り日です。


















前の写真と見比べて下さい。人形のポーズも少し向きを変え、屏風も三折れから六曲へ、雪洞(ぼんぼり)も


古式の源治燈台菊置へ変わり、中央に飾り几帳(きちょう)桃の花枝一つを置き飾りました。


華やかな雰囲気が感じられたら幸いです。実際に灯火をいれた夜咄雛祭り茶会≠烽「いですね。












春霞色紙敷に菱餅香合の取り合わせ













紙敷彩り









香合飾り







雛祭りなので今月は内裏雛中心のシンプルな飾りを心掛けました。手持ちの常什品や香合ひとつで雰囲気が


変わります。男≠ェ飾る雛祭りです。










25.3.2 東京数寄屋倶楽部 村山元伸