ホーム 数寄屋材 季節の室礼 数寄者の小道具 展示場 作品 アクセス 江戸の風一人事 お問い合せ


季節の室礼 床の間飾り




二月(如月・梅見月・初花月・雪消月)

建國の儀≠サの弐








この飾りはあまり重すぎる、重厚な飾り付けをしても茶席には不向きで、さりとて軽すぎる形を取りますと


趣(おもむき)がでません。むずかしい飾りの1つです。万歳旗≠ニ呼ばれ宮中行事の一部の旗として


扱われている物を軸装した物です。戦前は一般に売られていた軸です。中央の台は格調高く真塗り八脚薹≠


用い、慶祝日に用いる祝提灯を基(もと)にし、レトロ風にデザインを吊り柱も含め施し、各慶祝日にも


用いられるよう新調したものです。












祝提灯は記憶に新しい所では、皇太子殿下・雅子妃の御成婚・愛子さま、御誕生・秋篠宮家、悠仁(ひさひと)さま


御誕生と数々の慶祝時に用いました。国旗の入った提灯を作製する時、身近に職人さんが少なくなっていて


探して探して、向島の方に書いていただいた思い出があります。










提灯台製作時の下絵図











紅白紙敷・緑釉菊香合



















花器・緑釉勾玉(まがたま)形=@国難を転ずる南天実入れ









茶席の邪気を祓う香袋∵d梨勒(かりろく)柱飾り







万歳旗は金文字で万歳≠ニ書かれ、元は宮中天皇即位式に用いられる日月旗・矛(ほこ)旗と共に台に


立てられる旗の一種から来ています。軸の上部に五尾の鮎(あゆ)と瓶壺(かめつぼ)が描かれています。


この由来は初代の天皇即位時に神武天皇が無事天皇になれるかどうか川に飴を入れた壺を沈めて占いをし、


魚が木の葉のように水面に漂ったら吉とした故事から来ていて、浮いてきた魚が鮎だったことから


鮎は「魚編に占う」と書くことになったと言われています。


またこの旗は八紘一宇(はっこういちう)旗とも言われています。










25.2.13 東京数寄屋倶楽部 村山元伸