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季節の室礼 床の間飾り




一月(睦月・年初月・開歳(かいさい))

正月飾り



都心では住宅の様式、生活の仕方がずいぶん変わって来ていますが、新しい年を迎えるにあたり


暮れから家の片づけ掃除をし正月飾り≠すませます。新年門松を目印に歳神様≠ェ家に


おいでになり福を呼び込みこの一年の何事も無く健康で生活が出来るよう、正月三日(さんがにち)神様


と供に食を共にする儀式でもあります。このことは時代により多少の変化はありますが、昔から


変わる事のない日本の精神文化です。











神様を迎える飾り方は住まいの場所・各家・地方により異なりますが、当方の床の間飾りは床に


注連縄(しめなわ)を張り中央に金屏風に鏡餅飾り左右に新酒の入った船酒樽を置き床上に餅花を


掛けています。めでたい日なので縁起が良いと伝えられている品を中心の取り合わせ飾りです。









鏡餅:餅(一尺丸)・葉付柚子(ゆず)・干し柿・南天実・伊勢海老・若竹笹・若松・昆布・塩若目

するめ・楪(ゆずりは)・裏白(うらじろ)・紅白・金銀水引・黒塗り面金薹








  

新酒:根来塗り船酒樽一対







花入:神代杉(日・月)・備前つくね・柳枝餅花・南天・松・紅白梅・椿



















紙敷:赤室町格子・金箔蛤香合















華やかでしかも静謐(せいひつ)さを感じさせる床飾りを心掛けたつもりです。


商売柄ですが、床の間を設けていて本当に良かったと実感する時でもあります。








25.1.1 東京数寄屋倶楽部 村山元伸