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季節の室礼 床の間飾り



七月(文月・七夕月・涼月)

「水に因(ちな)む」







一般の茶室の床飾りはこの時期水≠ノまつわる掛け軸が多く見受けします。


ここでは直下三千丈瀧≠掛けて見ました。これに紙敷に香合・季(とき)の花で一応決まりです。



















写真にあるような鳥居の小道具があっただけで山開き海開き(7月10日富士山の山開きが有名です)にも


転用が出来ます。小道具の鳥居は茶道具と同じ考えを用います。一器二季(一つの道具で二つの季節を


楽しむ)の考えです。お茶の精神にも道具組みにも通じるところがあります。




この時季富士釜・富岳絵の茶碗・床に杖一本置くだけでも六根清浄富士参り≠ネどいろいろな


行事にも転用することができます。


















鳥居に注連縄を張り、山伏(修験道)飾りなどに見立てる事もできます。楠の玉杢板を使い形状から


荒磯に建つ神社を表す事も出来ます。ここでは大きな民芸品の天狗を床中央の額装釘に掛けました。


荒行≠フ題に早変わりです。これも掛け軸の無い床飾りの一つです。







鳥居を使って他に直接茅の輪(わら縄で代用)を掛ければ6月晦日の夏越しの大祓(なごしのおおはらい)や


鳥居に千歳飴で11月15日の七五三の行事飾りも出来ます。また破魔矢を添えれば正月飾りにもなります。


一器五季≠ナすね。










24.7.25 東京数寄屋倶楽部 村山元伸