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江戸の風一人事


木場を愛でる 羽織二題


木場の冬景色=@木場の木挽風景

















絵染二題は着物の羽織裏の額絵です。原画は職業は代々川並(川面で丸太材木を操る職人)さんで


若い時から江戸っ子気質を持ち道楽から始めた日本画の手習いが素質も手伝って先代から見聞きした


木場の風景画≠500点近く遺した方でもある故石井赤太郎氏です。この方は私の実家近く東陽町(旧平井町)


木場の境、大横川堀の河岸に住んでいて昭和46年NHK日本紀行の番組に登場した人物でもあり、


早口と喋りのテンポの早さにインタビューのアナウンサーも閉口していた事を今でも覚えています。


口癖は「川並の俺が描いたんだから、型(かた)があるんだョ!!わけの解らないヘッペケ画家野郎には


型がねえんだよぉ!!筋道がない田舎っぺとは話をしねえんでい!」と



















この方の原画を元に神楽坂の染屋さんにいろいろ注文を付けて書かせた羽織裏です。


菅笠や職人伴天に山安の屋号をよく見ないとわからない様に入れています。


江戸っ子は羽織裏に凝ると昔から言われています。勇ましい絵柄も好まれますが


これも木場を愛でる心の仕草≠ナす。





最近絵と言えば九州福岡の炭鉱で働いていた方の当時生活文化を絵本(スケッチ画)で綴られた物がユネスコ


世界文化遺産として取り上げられました。赤太郎氏がもっと長生きされていればと残念に思います。







羽織二題 江戸乃風蔵











24.8.3 東京数寄屋倶楽部 村山元伸