ホーム 数寄屋材 季節の室礼 数寄者の小道具 展示場 作品 アクセス 江戸の風一人事 お問い合せ


季節の室礼 床の間飾り




四月(卯月・清和月・余月)

祝儀入学・卒業



今年東京は例年より十日以上櫻が早咲きとなりました。四月に入り各地で卒業・入学、社会人では就職・転勤等


いろいろ人生の節目の場面を迎えます。この季に一番合う櫻が葉桜状態で少しさびしい感はあります。









ガンガンと銅鑼(どら)が響き晴れの人生の門出見立て飾りです。淡い藍色の毛氈に床中央帆掛け船を


出船(でふね)に見立ての祝儀飾りです。









見立て 銅鑼を鳴物に訶梨勒(かりろく)を薬玉(くすだま)に











花入れ 毛氈に合わせた藍色の古瓦花入に櫻花入れ
















紙敷 レトロな櫻花柄に白磁の鈴″″ 夢を繋いでいく駅鈴≠ナも合います。








門出≠フ際茶人の逸話があります。表千家七世上如心斎とその高弟川上不白、当時繁栄を極めた江戸に


千家の茶を広める為出立の日最後の正に一期一会≠フ茶事がありました。




普通茶会で後座入りで打つ鳴物をその席で打たず出発する川上不白が庭先に出かけるとき、送り鳴物として


如心斎が七点打ち、間を置き長旅の無事と江戸での功を願い、一点余韻のある大きな鳴物を打ったと


言われています。師と弟子の心を結ぶ鳴物の心温まるエピソードです。
















順風満帆の人生を永く楽しく生きたいと願っています。











25.4.10 東京数寄屋倶楽部 村山元伸