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季節の室礼 床の間飾り
二月(如月・梅見月・初花月・雪消月)
立春大吉飾り
二月の始めに立春となる為、旧暦でも春に入りますが、現実の感覚としては寒さが一段と厳しい季節です。
しかし暦の上で春に移行する節季≠ニして今もつつがなく良い年であるように、との思いを込めた床飾りです。
床中央に招き猫の手拭い額、正に春よ早く来い≠ニ手招きしています。金屏風を背に黒塗り文台£央に
紅白梅の鉢植、左に山野草の芽吹を置きました。
芽吹鉢は運気の芽が出ますように、との意味です。昔から立春のこの日に立春大吉%凾フ護符(ごふ)札を
門や部屋壁に左右対に張り札聯(れん)などを掛け、貼り悪疫を除ける風習がありました。料亭でも朱書きされた
紙札を来客者に春の訪れや福を感じてもらう為、食膳に出す演出をします。
茶会や茶席で立春飾り≠ヘあまり見かけません。見慣れた席飾り以外その月の歳時記を
うまく演出すると思わぬ効果があります。
香合:春めいた縦縞の紙敷に水ぬるむ≠連想させる渦模様の銀器香合の取り合わせ。
25.2.7 東京数寄屋倶楽部 村山元伸